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ゲームをする上での注意

ここは初心者の方へのガイド用で、内容は戦術やテクニックの一般論、そしてゲームの仕様などです。

「戦場は常なる混沌の場である。その混沌を、敵味方共に制御したものこそが勝者たり得るのだ。」ナポレオン

「すべてのものに混沌はある。精進せよ」ブッダ(訳者注、この文のもととなっている英文はブッダの本来の発言とは違う誤訳である。)

「強きを避けんとすれば弱きにあたれ」孫子

まず最初に、このゲームにおける縮尺は、1ヘクスで50m(ヤード)にあたります。これは平均的なサッカー場の半分の大きさにあたり、それゆえもし戦車や分隊が「とても近くに」見えたしてもそれはあくまでも部隊のアイコンの縮尺での話です。たとえ2つの部隊が同じヘクスにいたとしても、どこにも余白など見えないのに、互いに30ヤード(メートル)以上離れ得るのです。隣接したヘクスにいる戦車2台について考えてみましょう。2台は隣り合っているように見えますが、実際は50メートル離れています。10ヘクス離して置いてみれば、実際どんな感じかわかるでしょう。このように同じヘクスにいる部隊2つは50ヤードも離れられるものであり、必ずしも白兵戦闘にはなっていません。この地図の縮尺と車両の縮尺のずれに混乱するプレイヤーの方は多いようです。

スティールパンター(SP)シリーズのゲームでは、あなたの指揮する軍団は小隊(platoon)戦力たるユニットの集合体(このゲームではこれをフォーメーションと呼びます)と分遣された戦車や支援兵器で構成される分隊(squad/section)によって構成されています。その部隊の指揮官にあたるのが編隊の中の「0」の番号を持つ部隊です(キャンペーンの中では、常にあることではありませんが、もともとの指揮官が戦死したときは、部隊一覧画面に「H」の警告が現れます)。この隊長によって麾下の部隊に回復の機会が与えられますが、もしプリファレンス(設定)画面で「command(指揮)」をオンにした場合(そもそもこの設定をオフにするのはよほどの初心者だけですが)、麾下の部隊を指揮するためには必ず彼らと連絡が取れていなければなりません。無線機を持っている部隊はマップ上のどの地点にいても連絡を保つことができます。ただしそうできるのはその時、その地点で無線が動いていたときのみです。すべての無線に連絡をとれなくなる可能性があり、それゆえ直接の声による通信には決して信頼性の点でかなうものではないのです。

さまざまな部隊の中には(特に歩兵部隊に多いことですが)無線を持っておらず、声で連絡を取らなければならないものがあります。このやり方は3~4ヘクスの距離でのみ有効です。多くのプレイヤーがやってしまうよくあるミスとして、自分の小隊編成に属する諸部隊を互いに数キロも離して展開してしまい、その結果、もし敗北を喫してしまうと、各部隊が大変に敗走しやすくなってしまう、というものがあります。このように、部隊長は自分の麾下の諸部隊を可能な限り自分の近くに集めておかなければならないのです。

「部隊とはスパゲッティみたいなものだ。先から引っ張らなければならないのだ。」ジョージ・P・パットン陸軍大将

進軍中は、徒歩歩兵小隊(あるいは無線装備のない戦車小隊)の正面は150~200メートル(3~4ヘクス)くらいが好ましく、戦車小隊は400~500メートル(8~10ヘクス)に広がることもあるかもしれません。このくらいの正面を保っておけばよいでしょう。中隊丸ごとを一直線に並べて前進させる癖のあるロシアを除いて、小隊は、イギリスの言い方で言えば、ワン・アップ(3つある主力分隊の1つを前、2つを後ろにした陣形)あるいはツー・アップ(3つの分隊の2つを前、1つを後ろにした陣形)で前進することが多いです。もっとも、ツー・アップは普通攻撃の時にしか用いられませんが。

3分隊(section。合衆国陸軍の場合はsquads、訳は両方とも「分隊」)と小隊司令部からなる典型的なイギリス軍の小隊について考えてみましょう。「ワン・アップ」とは先頭の分隊が敵に向かった三角形の頂点となり(小隊の進撃軸はここを通ります)、残り2つの分隊はその三角形の底辺となります。その三角形の一辺の長さは300~400mです。そして先頭の分隊の背後、三角形の中心に中隊司令部が位置する―という陣形です。この陣形は戦闘における諸段階の中でも「(Advance to Contact)」という段階に適した陣形です。つまり、先頭の分隊が敵と接触、交戦状態になってもその後ろからついてきている小隊司令部は戦闘に巻き込まれるほど近くはならず、その後ろには予備の用途がまだ限定されていない2分隊が控えており、その2個分隊を最前線に送ったり、そうするのが適当だと思えば敵の側面に回り込んだりさせることができます。また先頭の分隊は自分の前150m程度を偵察させる巡視部隊を置くこともあります。この兵力は先頭の分隊から抽出されることもありますが、先頭の分隊の戦力を低下させないようにむしろ後方の2分隊から抽出されることが多いです。(SPシリーズでは分隊をこれ以上分割することはできないので別個に斥候・巡視ユニットを購入してください。)

ゲームをする上でのヒント!!

斥候について最も大切なことはこれを斥候として扱うことです!!!そのためのやり方の一つが全武装を使用禁止にして偵察部隊が砲火を開けないようにしてしまうこと、もう一つが交戦距離を0(あるいは1)に設定してしまい、敵が目前に来た時にしか射撃を行えないようにしてしまうことです。斥候はただの小さい分隊ではありません。その主たる機能は戦うことではないのです。イギリス軍の1943年における典型的なライフル分隊は10人からなり、その価格は12~16ポイントの間になります。敵歩兵と戦うことが彼らの役割です!一方イギリス軍の1943年における典型的な斥候班は4人からなり、その価格は20~34ポイントの間になります。偵察こそが彼らの役割です!歩兵対空機銃班を歩兵戦闘に投入することはないでしょう?同様に斥候を歩兵戦闘に投入しないでください。彼らの役割は偵察することであって戦うことではないのです。いかなる状況下においても斥候が敵にその存在を明らかにしてしまうことは避けたいものです。斥候にとって一番好ましいのは敵の横を通り過ぎ敵戦線の後方に抜けてしまうことです。その時こそ彼らを購入したかいがあったというものです。

ツー・アップは逆に2分隊を前に小隊司令部を中央に、1分隊を司令部の後ろに予備として配置する形です。前線により火力を集め、後方の分隊と小隊司令部を予備として使える敵戦線に対して攻撃・突破を行うときに使われる攻撃時の基本陣形です。実際の正規攻撃では、野戦とは対照的なことに、小隊の前方の幅は100m(2ヘクス)程度でありながら小隊司令部は先頭の分隊から100~200m(2~4ヘクス)程度程度後方に下がり、予備の1分隊は小隊司令部からさらにそれと同じ距離離れた後方に位置する、という陣形をとりました。

小隊はさらに中隊の指揮下に入り、複数個集まって中隊を構成します。この指揮を執るのが中隊司令部ユニット(このゲームではそれ自体で小隊フォーメーションとみなされますが、これを他の中隊の指揮下に入れることはできません)であり、中隊指揮官は、もし小隊のユニットと連絡が取れていれば、必要な時にこれらのユニットも立て直しすることができます。それゆえ、独立した小隊をたくさん買うよりも、ちゃんと中隊を編成したほうがよいといえます。WinSPMBTでは部隊配置ターンで小隊を中隊の指揮下に入れることができるようになっていますので(訳者注:今はWinSPWW2でもできます…ここの文章、古いまま放置されてるんじゃないかなぁ…)、この機能を使って合理的な中隊構造を構築しましょう。たくさんの独立した小隊をA0ユニットの直下におくとそれらの多くが立て直しを必要とした場合、問題が生じるはずです。中隊司令部がなければ直接A0が立て直しを行わなくてはならないからです。

また、3個小隊からなるイギリス軍中隊は敵との接触までの前進では「ワン・アップ」の三角形陣形、敵前線を攻撃、突破するときにはツー・アップ陣形をとります。各ライフル小隊の間隔は300~500m(6~10ヘクス)です。中隊司令部が同様に三角形の中心に位置し、支援火器班はその武器が一番よく援護を行える地点に必要に応じて配置されます。戦車中隊(squadron、合衆国陸軍では普通にcompany)はより多くの部隊(合衆国軍では小隊)から構成され、それらはペアを組んで行動します。A部隊はB部隊が前進する間援護のためにその場でとどまり、B部隊が移動し終わるとA部隊はその横を通過(あるいはその横に移動)するために前進し、今度はB部隊が停止してA部隊への援護射撃を行う(必要があれば)、少なくとも監視(これはSPシリーズでは臨機射撃にあたります)を行います。それゆえ戦車中隊ではペアを組んだ部隊が支援を行える程度には近いが、先頭の部隊が敵と交戦状態になった時近接戦闘に巻き込まれない程度に距離を保ちながら並行して前進してゆきます。

ライフル小隊中のライフル分隊は小隊の残りが停止して援護を行う中で前進します。

これは軍事用語で「(fire and movement)」と呼ばれ、1個(あるいはそれ以上)のサブユニットが停止してほかのサブユニットが移動するのに援護射撃準備態勢をとり、戦闘においては実際に援護射撃を行います。もし情報がこの組み合わせにさらに気まぐれな要素を付け加えた場合、例えば、fire and movementと敵の側面に対して攻撃(あるいは側面への射撃)位置をとるサブユニットへの援護を組み合わせた場合、これは「(fire and manoeuvre)」と呼ばれ、ここではfire and movementが敵に対して、単に直進して接近するというよりも何らかの形での位置的な優位を確保するために用いられています。

ゲームの説明に戻りましょう。まだここでは指揮と統制(C&C)についてでした。司令部は部下を立て直すのに適切な状態になければなりません。もし司令部が撤退・潰走状態にある場合、司令部は指揮を行えません。ですのでまず何より司令部自身の立て直しを優先して行う必要があります。また、麾下の部隊の立て直しを行う前に、司令部ユニットの状況を確認しましょう。もし司令部ユニットが麾下の部隊の回復に失敗すると、次のターンまで立て直しの機会が失われてしまいます。もし麾下の部隊を全て「臨戦状態」まで回復させたものの、そこで司令部を立て直すのを忘れて司令部は「釘付け」状態、それが敵小隊(あるいは中隊)と接触するため前進していた時だとするとこれは困った状況になってしまうわけです。ただユニットを選んでRキーを押すだけはいけない、というのが本当に大切で、フォーメーションを構成する全部隊とその現在の状況を確認して立て直しを計画的に行わなくてはならないのです。また注意すべきこととして、立て直しはトップダウンで行われます。つまり、分隊をRキーを押して立て直ししようとする場合、まず中隊司令部指揮官による立て直しが試みられ、そののちに小隊司令部指揮官、そうしてやっとその分隊の指揮官による立て直しが試みられます。これは望むものではないかもしれない―もう一度、Rキーを押す前にちょっと考えてみてください。ユニットが自分自身、あるいはその麾下にある部隊の回復に失敗すると、次のターンまで部隊の立て直しの数値が0になります。ユーザーの一部を混乱させ、そのユニットがもう立て直し効果を及ぼすことが絶望的なのではないかと考えてしまっているようですが、ここでの0というのは単にそのユニットが立て直しに失敗し、このターンではもう立て直しを行えない、ということを意味しているにすぎません。この数値は次のターンで元に戻ります。

A0ユニットはこのゲームにおけるあなたの身代わりであり、戦闘団司令部です。A0ユニットは中隊指揮官と同様に、もし連絡が取れていれば、その指揮系統下にある全部隊を立て直しできます。それゆえ司令部を主戦部に近づけながらも戦闘には巻き込まれないようにするはずです。もしあまりにたくさんの小隊級フォーメーションを購入してしまった場合、小隊司令部から離れてしまえばA0ユニットが立て直しを行える唯一の上位司令部となり、あっという間に回復ポイントはなくなってしまうでしょう。中隊を購入する理由として、指揮系統の中に中隊司令部を置くことで立て直しの機会を提供することがあります。配置ターンで独立した小隊のほとんどを部隊編成変更で中隊司令部のもとへまとめてしまえば、A0ユニットは立て直しポイントをあっという間に使い切ってしまう事態を避けられるのです。

上でfire and movementについて言及しましたが、実際でも援護を行うユニットはその際停止していました。第二次大戦においては、今日と比べれば原始的な射撃管制装備、そして戦車の移動時に有利な砲安定装置が実用化されていなかったため目標に弾を当てたければ停止して射撃を行うのがほとんど必須となっていました(射撃手が大変に、大変によかった場合を除き、です。ミヒャエル・ヴィットマンの射撃手バルタザール・「ボビー」・ヴォルにはそれが可能でした)。現代の砲安定装置をもってしても射撃を行うときに動くのは、もし動きすぎれば、命中確率に厳しいペナルティを与えます。もし敵に命中弾を与えたい場合、特に長距離狙撃(1500~2000m、30~40ヘクス)の場合は少し停止して(このターンで既に動いていたというのはこれには含まれません)射撃を行うべきですし、本当に命中弾を与えたい場合は完全に停止して(このターンのみならず、前のターン全体でも停止していた場合)射撃を行ってください。WinSPWW2においてはこのターンでも前のターンでも動かなかったときのみユニットは完全停止している、とみなされます(システム的な面からいえば、もし前のターンに半分以上のMPを使ってしまっていれば、「速く動いている」の判定が行われます。この判定を取り消すためにはMPを半分以上消費することなく丸々1ターン待たなければなりません)。また、動くことによって標的の射撃管制の計算(目標のロック)も破れてしまいます。ただし砲安定装置を持っている戦車は別です。砲安定装置を装備していると事前に捕捉した目標との視線が切れない限り、目標をロックしながら動くことができます。

至近距離(1~0ヘクス)への突撃は効果がないわけではありませんが、なにか「相手の顔に銃を突き付けて」みたいなことは期待しないでください。その時確かに命中率はよくなりますが、動いたことによる命中率へのペナルティ、さらには目標の戦車自体が高速で動いていた時、その速度も考慮されることになります(たとえ移動した結果目標と「同じヘクス」にいたとしても、もし目標が相手ターンの終了時に30MPH(毎時マイル。約48km)で動いていた時、まだ目標は30MPHで動いているとみなされます。ここで20MPHで目標に接近した場合、結果として相対速度は50MPHとなり、たとえ「ゼロ距離」でも高速度でもすれ違い射撃となってしまいます)。また、移動により射撃回数が減少する(逆もまた言えます)ので近距離まで接近した時には結局1~2発しか撃てず、とはいえMPも使い果たして動けず、相手はそれを一方的に打ち続けることができるわけです。

ですが、もし敵がいないと予想されるなら「travelling overwatch」を行うことも可です。これは2つのユニットが組になって単に比較的ゆっくり動くことです。これによって敵が現れた時のopportunity fireのために射撃数を残しておくことができます。たとえ敵と接触していなくても全速力(このゲームの定義ではMPを半分以上消費すること)を出すことは控えてください。そうすると射撃回数命中率が共に減少し、さらに歩兵は砲弾や直接射撃に対してさらに脆弱になります。戦闘においては、だれもが速度を落とし、移動するのに慎重になるのです。

このことは特に歩兵についてよく当てはまります。車両とは違い、移動している歩兵は停止している(この状態は可能な遮蔽物を利用し、伏せているという最も攻撃に対して強い状態とみなされます)、あるいは慎重に移動した(1ヘクス以下)ときと比べてより脆弱になります。もし敵射撃のもとで歩兵を動かしたい場合、あるいはいつ隠れている敵からの射撃が飛んでくるかもわからないような状態の時には可能な限り1ターンに1ヘクスより多くは部隊を移動させないでください。また、敵の間接砲撃を受けているときも歩兵部隊を全速力で移動させることはやめてください。高速で動く歩兵は榴弾の砲撃にも弱いのです。砲撃されているときには、もしともかくも動かなければならないなら、移動は1ヘクスに控えるべきです。このゲームにおいては1ヘクスの移動は短距離の素早いダッシュ、慎重な忍び足の両方を含みます。また特に、輸送ユニットから降りた部隊は時にそのユニットが多く動いている場合、密集しており、なおかつ早く動いていると判定されます。このように急いで降りた分隊が敵の集中砲火を浴びると深刻な被害が出やすくなりますので、ここで一番いいやり方は敵の射撃から遮蔽された場所で部隊を降ろし、APCが近接援護できる程度近くに徒歩で移動することです。(as much as anyone can in warfare, brown stuff happens, in combat more so than in any other aspect of life)敵が一切いないと保証できる場合のみ、そこに輸送部隊を突撃させ部隊を降ろすという運用が可能なのです。もしAPCがスモークディスチャージャーを装備しているなら部隊を降ろす前にこれを使用することをご考慮ください。

もし敵砲火の中で歩兵を移動させるときは、それが敵への接近であれ後退であれ、まずいくつかの分隊(近接支援の場合はAFVの方がさらに好ましいです)に移動を行わせず、既知の全敵歩兵と機関銃に援護射撃を行い、願わくは歩兵部隊を動かす前にこれを沈黙させなければなりません。たとえ敵を釘付け、あるいはそれ以上の状態にできなかったとしても、それによって敵は抑圧を受け、こののちに行う我が分隊の移動への射撃が困難になるのです。もし余分の射撃回数があるときはまだ未発見の敵がいると予想される場所にZキーを使って制圧射撃を行いましょう。進撃時において、もし中機関銃や重機関銃を持っている場合は、進撃を行う前にまずそれらを態勢につけて準備を整えさせ、これらを敵小銃の射程外におきながら既に発見している敵を片っ端から撃ち、これを制圧しましょう(あるいは自ターンで敵が撃ってきたときのopportunity fireのために射撃数を残しておいてもいいでしょう)。

歩兵は1ヘクス、つまり手榴弾の射程という近距離での戦闘でその戦闘力を最大に発揮します。ですが問題はどうやってその距離まで近づくか、特に敵が塹壕化状態をとっているときです。ただ敵の防衛線向かって歩いていくのではだめです。それこそが第一次大戦にあそこまでの凄まじい犠牲を生じさせながらまったく戦線が動かなかった原因なのです。敵戦線に向かって前進するためには敵に対する火力優勢を得るか、「winning the firefight」少数の兵力で敵を釘付けにしている間に別部隊が敵射撃の通らない翼を迂回するルートで接近しなければなりません。あるいは人人工の遮蔽物として煙幕を使ってもよいでしょう。もし対人戦であれば、奇襲を行い、相手の士気をくじく、というのも非常によいでしょう。AIは感情にはとらわれません。(相手が人間ならばかつぐこともできるのです、実際には攻撃するつもりのない場所に砲撃や煙幕を張ったり、その勘違いを裏付けさせるため「フェイント」の偵察を行い、そしてひとたび敵が間違った地点に集結したら、別の場所から主力をもって突入するのです。)

イギリス軍は何が何に向かって攻撃するかを考えるとき、もし全てが同等なら(つまり、大量の支援砲兵を投入したり、主力戦車(MBT)支援小隊を要するような要素の前に)3倍の法則を使います。つまり、敵1個分隊に対してはこれを排除するのに3個分隊からなる小隊をもって当たり、したがって敵1個小隊を排除するには1個中隊が必要、そして防御態勢をとる中隊はこちらからすれば大隊をもって当たるべき目標であるのです。

なので、防御態勢にある敵1個分隊に対して攻撃するときは、これを叩き出すために前線にだいたい3倍の兵力が必要になります(これは純粋なライフル部隊同士での対決の場合での話です。その編成の中に火力支援可能な戦車が入ると、もし敵が有効な対戦車戦闘能力を持っていない場合これが信じがたいほど攻撃の助けになります。これこそ戦車が現実において目的とすることです)。しかし、もし支援がほとんど、あるいはまったくないと思われるときは、敵分隊から400メートルの距離に戦線を構築して射撃を開始し、敵の許すときに分隊を1~2ヘクスづつ前に進め、これを戦線が敵分隊から1ヘクスの距離まで前進するまで続けてください。この過程を敵分隊に近接するまで続け、そしてこれに攻撃を行ってください。敵分隊は敗走するかもしれませんし、敵分隊がいい戦いをしてこちら側がそうでなければこちらの部隊は釘付け状態になってしまうかもしれません。敵分隊が孤立している場合は、ベースとなる戦線からこれに射撃を行いながら、もし敵側面が手榴弾投擲、銃剣突撃ができるほど近くに寄れるくらい遮蔽されているなら1個分隊をそこに回り込ませるのもよいでしょう。この話の敵1個「分隊」が敵1個「小隊」になった場合は、こちらの「小隊」を「中隊」に置き換えて考えましょう。

戦車小隊は、もし近接支援を行い、なおかつ敵が対戦車兵器を持っていなければ、ライフル中隊半分に相当すると考えられます。しかしこれが成り立つのは戦車が敵から距離をとっているときのみであり、そうでない場合、戦車にとってはマズいことになります。この場合では降車した歩兵部隊の支援が装甲部隊には必須であり、さらには戦車やAPCを対戦車ロケットを装備した抑圧0の健全な敵ライフル部隊から4ヘクス以内に近づけてはいけません。

実際の戦闘では、1個小隊が敵1個分隊を排除するのに20~30分(10~15ターン)、うまくいかなければ丸1時間かかることもあります。WinSPWW2ではそれほど長くかかるわけではありません。

APCについて大切なこととして言えるのは、APCが歩兵にもたらす主たるものは機動力の増加、銃弾や砲弾片からの防御であるということです。APCは戦車ではありません。ちゃんとした対戦車兵器の一撃を受けると、APCは吹っ飛び、それにのっていた兵士たちも蒸し焼きになってしまうのです。APCは可能な限り隠蔽されたルートを通って前進し、もし支援射撃に用いる場合は敵歩兵の携行型の対戦車兵器の射程外(5ヘクス以上)から射撃を行うようにしましょう。APCは「shoot and scoot」戦術、すなわち前進してくる敵に射撃し、そして敵との接触を断ち、さらに後退して新しい地点に移動するという戦い方を行うと防御時に非常に役に立ちます。

防御戦や遅滞戦では、もし自軍の歩兵がAPCの機動力を持っている場合、戦闘の初期段階で無人の土地に進出し、そこで待ち伏せ態勢をとるのがよく、もし地形や視界が許すならば遅滞後退戦術を用いて時間を勝ち取るのがよいでしょう。結局のところ、防御においては時間こそがその鍵となのです。攻撃側の進撃速度を落とし、これを勝利ヘクスから可能な限り遠ざけなければなりません。攻撃の際は、APCの機動力を用いて可能な限り防衛部隊を避けて迂回し、敵後方に回って勝利ヘクスを獲得、そして今度はこれを防御する側に回って敵と戦う、というのが理想でしょう。

"There is one kind of robber whom the law does not strike at, and who steals what is most precious to men: time. ", Napoleon.

"Go Sir, gallop and don’t forget that the world was made in six days. You can ask me for anything but not time.", Napoleon.

"Time is everything. Five minutes makes the difference between victory and defeat.", Nelson.

戦車は可能なら第一に敵の機関銃火点やbunkerを排除しなければなりません。もちろん、これこそ第一次世界大戦で戦車が発明された理由であり、それは西暦2000年になっても変わってはいません。戦車の役割としてまず第一に挙げられるのは対戦車砲がない状態の間に歩兵にとって危険な兵器を無力化することであり、この時の歩兵の役割はパンツァーファウストやバズーカのような対戦車兵器を無力化することにあります。また歩兵は戦車に随伴して援護を行い、敵歩兵の近接強襲を防がなければなりません。遠距離視界がきかない場所においては歩兵がまず先に進み、随伴対象の戦車の1ヘクス前に居るようにしなくてはなりません。敵の長射程の対戦車兵器に対しては砲兵部隊でそれがいそうな場所に砲撃を行うか、自軍部隊とそれとの間に煙幕を張ってしまうかしましょう。

戦車は敵からの射撃を誘発してしまいがちです。もし随伴歩兵部隊がAFVを遮蔽物にとっているような写真を見たことがあるなら、おそらくその歩兵部隊はかなり練度の低い部隊だったと考えた方がいいです(あるいは逆に戦車が遮蔽物として非常に有用であることとそれが戦車に近づきすぎないときにのみ成り立つことの双方を知る熟練兵であるかです)。戦場においては戦車は非常に目立つものであり、誰もがそれめがけて撃ってしまうものです。また戦車は間接射撃をも引き寄せてしまいがちですので、戦車の随伴歩兵を戦車の近くに集めておくのはやめておいた方がいいでしょう。SPシリーズにおいては射撃目標と同じヘクスにいるユニットにも「二次損害(collateral damage)」つまり、更なる抑圧と死傷者もが加わります。ですので分隊をほかのユニット、特にAFVと同じヘクスにおいておくのはやめておいた方がよいでしょう。またこれと同様のことが複数の分隊をスタックさせることにも言えるでしょう。射撃が標的を外すと武器の「着弾」が目標に隣接したヘクスに現れるという現象が起こることがあります。この時そのヘクスにいた分隊には二次損害が加わります。二次損害はそのほとんどが歩兵分隊やトラックのようなソフトスキンの目標に対してのものですが、時々直接の目標でないAFVが流れ弾でハッチ閉め(buttoned)状態になることもあります。

戦車だけで構成された部隊は開けた砂漠や平原地帯、特に敵歩兵がわざわざ動き回っていて発見しやすい場合ではまあまあうまくいきますが、歩兵が待ち伏せしているところに突撃していくような運用を行うと途端に厳しくなります。その歩兵分隊が手榴弾しか持っていなくても、戦車の上に乗って弱点にこれを投下すれば相当の打撃を与えることができるのです。さらにはパンツァーファウストのような対戦車ロケットランチャーを装備した歩兵部隊にとって、特に市街地や森のような遠距離視界がきかない地形では純粋装甲部隊などいいカモです。たといそれらを持っていなくとも、歩兵は戦車の履帯を破壊したり、、頂部装甲のような弱点へと射撃を行ってくるでしょう。

貴方がいかに戦車好きでも、近接戦闘や待ち伏せている敵歩兵を発見したりするのに役立つ随伴歩兵部隊は必要です。デサント兵(戦車の上に直接のった歩兵)を伴った戦車はデサント兵によってより敵を発見しやすくなるのです。うっかり待ち伏せ攻撃をくらってしまった場合でも、デサント兵によって戦車へ直接近接強襲が行われる可能性を減らすことができます。つまり、デサント兵が一種の「反応装甲」として働くわけです。しかし通常タンクデサントには厳しい代償が付きまといます。AFVの上に固まってのっているタンクデサントは敵からすれば目立ついい的なのです。AFVに攻撃が当たると、特にそれが砲撃や航空機の機銃掃射だったりすると、その上に乗っている歩兵部隊にも深刻な損害が出てしまうのです。歩兵がその種のものに対する防護を得られるのは正規のAPCに分類される車両のみであり、戦車や自走砲の上に乗った歩兵は装甲の外にあり、流れ弾の砲弾や機銃掃射で簡単に「人間ペースト」と化してしまうのです。

歩兵こそが決戦兵力の主力であり、砲兵がそれに次ぐものとなります。結局装甲部隊とはただの自走する近接支援兵器か対戦車砲にすぎないのです。戦車の第一になすべきことは歩兵が勝利ヘクスを奪取、保持できるように、敵装甲部隊の脅威を排除し、歩兵にとって脅威となる敵火点を主砲の榴弾と機関銃で排除することなのです。榴弾を撃てる主砲のない戦車は非常に使いづらいものです。イギリス軍が第二次大戦の榴弾のない戦車から学んだのはまさにそれでした(訳者注:英国面ェ…)。これは特に問題の敵がわざわざ装甲車を伴っておらず、主に軽歩兵で構成されている場合に問題になります。

ですが、装甲部隊には敵の弱みにつけ込む兵器としての側面もあります。敵防衛戦の穴につけ込み、敵後方を好き放題動けるようになってしまえば、戦車の本当の標的は敵戦線はるか深くにある柔らかくて汁気たっぷりの後方支援部隊なのです。また、これらの部隊はソフトスキン(無装甲)であることが多いので、無装甲車両ならば徹甲弾や対戦車榴弾でも撃破できますが、榴弾を持たない戦車はここでも非常に使いづらくなります。もし自軍の装甲兵力に相手の側面を迂回させることができたのであれば、敵戦線後方の勝利ヘクスより前に敵の弾薬補給車やトラックなどを撃破するようにしましょう。

かつての騎兵部隊と同様、装甲部隊の第一の利点は機動力にあります。動かない騎兵など何の役にも立たなかったのと同様、現代においても動かない戦車は敵砲兵の集中砲火を受けてしまいます。それは後年徹甲弾が使われるようになるとより深刻な問題となってきます。

戦車戦で敵が自軍より著しく優れた戦車を運用している場合は戦車同士の戦いを挑むべきではありません。別の方法を使いましょう。例えば、装甲部隊に間接射撃で大量の火力投射を行うという方法があります。これは戦車にもいくらかの効果はありますが、その主たる目的は敵装甲部隊から大切なもの、すなわち随伴歩兵を奪うことにあります。ひとたび戦車と随伴歩兵が分離されると、敵戦車はこちら側の歩兵の近接強襲に対して脆弱になります。そうしたらこれを煙幕で包み、工兵部隊あるいは対戦車兵器を備えた歩兵部隊(ちゃんとした対戦車兵器を持っていない歩兵部隊でも近接強襲を行って相手の抑圧をあげることは可能です)を接近させ、攻撃すればよいのです。

一方、こちらの装甲兵力の性能が敵より劣る場合でも非直接的なやり方を使えば対抗することは可能です。ほとんどの戦車は側面の装甲が薄くなっています。ですから自ら機動するか敵を誘い込むかで相手を「ファイアポケット」の中に引きずり込み、敵の側面・後背から、出来れば近距離で射撃を行うのです。もし敵戦車が近接強襲で敗走した場合、敵はこちらの装甲兵力に背を向けて逃げ出すことになりますから、ここを狙いましょう。最終手段としては装甲貫通力のない弾でもこれを敵戦車に対して一度に大量にブチ込めば敵戦車が敗走する場合があり、もし相手を行動不能にできれば、士気が酷く下がった乗員が車外に脱出してきます。

突破攻撃を行う際、ソヴィエト軍は敵防衛戦を無力化するために前線1m あたり砲一つの火力集中を「基準」とし、これを4~10キロにわたって展開させていました。これはWinSPWW2で考えると1ヘクスあたり50の榴弾砲あるいは迫撃砲の火力集中ということになります!ですが、これら50の砲は1つの目標ヘクスに対してのものではありません。これは敵戦線自体への砲撃だけではなく敵がいる場所、いると思われる場所、あるいは編成を行っている場所全体に対する砲撃なのです。

イギリス軍では防御態勢にある敵1個小隊を砲兵1個中隊(2個小隊からなる)相当の目標であるとしています。そして敵を無力化するには少なくとも5分、10発の砲弾が必要だとしています。ゆえに、小隊全部が砲兵中隊の砲撃範囲(直径200メートル、つまり4~5ヘクスの円)内にいると仮定すれば、砲6~8基でなる砲兵1個中隊で3~6ターン砲撃を行って敵を無力化し(全滅ではなくあくまで無力化です。つまり、敵の戦闘効率を50~75%まで低下させるということです)、この混乱した状態の敵に歩兵を接近させるのです。もちろん攻撃を行う歩兵は1ヘクス程度の距離まで接近している必要がありますから、砲弾が落ちている傍まで接近し、幾分かの「友軍誤射」も覚悟しなくてはなりません。当然、機械化歩兵やタンクデサントならより遠くから急速に接近できますが、目標の敵が完全に無力化(このゲームでは釘付け状態以上)されていない場合損害を受けることになるでしょう。もし敵が塹壕化していた場合、「3倍」の要素を考慮に入れなければなりません。すなわち、3倍の砲兵火力を投入するか(備考:イギリス軍の砲兵大隊(イギリスではregiment、ほかの国ではbattalion)は砲兵中隊3個からなります。)、準備砲撃の時間を3倍にするかをしなければなりません。

別の言い方をすれば、砲兵について、考えるべきは量であるということです。砲兵というのは兵器というよりむしろ野蛮な棍棒みたいなもので、砲兵があり、これを有効活用したいなら密に投射するべきです。自走榴弾砲をそれぞれ300ヤード離れた地点に打ち込んだ場合、たといセクストン自走砲4基の砲兵中隊をもってしてもせいぜい嫌がらせ程度の効果しかありません。もしその目標が撃つ価値のあるものなら、セクストン自走砲の砲撃を4基全部同じ目標ヘクスに叩き込むべきです。ですから迫撃砲2~3基からなる迫撃砲班はそれ自体で敵を殺傷するものではありませんが、特に砲撃目標が見えている部隊からの要請による砲撃なら分隊一つを釘付け状態にし、対戦車兵器班の戦闘力をそぐのに便利なのです。

WinSPWW2においては、観測された砲撃はそうでないものより目標からのずれが少なくなります。「観測された」というのは砲撃要請を行った部隊がその砲撃目標が見えていることを意味しますので、砲撃要請する部隊を砲撃を行う地点が見下ろせる地点においておくようにしましょう。前進観測班やFO車両は砲撃要請の際遅延時間が短くなり、また砲兵指揮能力の高さによって戦車小隊の指揮官などよりも弾着のばらつきが少なくなります。

SPWW2SPMBTでは新たにAIが強化されました。これによってAIは人間がやるのとまったく同じやり方で「出来事」を狙うとこができるようになりました。例えば、鉄条網、地雷、対戦車障害が敵によって除去された時、貴方はそこからの敵の攻撃を警戒するはずです。過去において、手動側はこのようなヘクスに砲兵の照準を設定し、AIが更なる障害の除去を試みるのを阻止できました。そして今回からはAIも貴方が同じ事をしたら砲兵の照準をここに定めることができるようになっています。もう一つの例が歩兵の張る煙幕です。過去においては、貴方がAI相手に戦う時、相手歩兵に煙幕を張らせてしまえば、その1ヘクス以内に敵歩兵がいるのは確実ですので、そこめがけて砲兵や迫撃砲の集中砲火を浴びせれば戦果確実でした。今回からはAIも同様のことができるようになりました。このことは煙幕以外のすべての煙について成り立ちます。過去において、AIが盤内榴弾砲を撃つときには数射撃てばそこに発射時の砲煙が発生するのでそこにこちらの砲兵の目標を定めれば相手榴弾砲への損害が期待できました。今回からはAIも同様のことができるようになっています。これでAI相手でも少しは平等に戦えるようになりました。貴方に見えるのなら、AIにだって見えるのです。

"The power of an air force is terrific when there is nothing to oppose it.", Winston Churchill: The Gathering storm, 1948.

航空機は空飛ぶ砲兵だということを忘れないようにしましょう。つまり、ここでも通常の砲兵同様、量が大きな要素となってきます。航空機2機の航空フォーメーション1つではバランスを崩すほどの力にはなりませんが、これが12個になると危険なものとなりえます。特に、大規模な波状攻撃に航空機を投入して対空兵器を減らす場合、航空機を小規模編隊で投入すべきではありません(ただし、対人戦で相手にいやがらせをする場合や、偵察のために投入する場合は除く)

クラスター爆弾を持つ航空機は適切な敵部隊の集団を攻撃目標として選んだ場合、すさまじい破壊力を発揮できます。敵が密集して集まっているところを特定するまではこれを出撃させるのは控えましょう。周りに何もなく、一つだけ孤立しているような目標を爆撃しても無駄遣いになるだけです。敵に信用できる対空兵器がほとんど、あるいはまったくなかった場合、全ての航空攻撃は非常に危険なものとなります。

偵察機は戦場全体を偵察するのに、地上偵察ユニットは敵の対空防御設備を発見するのに使いましょう。対空兵器に対する一番よい攻撃法は戦車で蹂躙することですし、一番よい対空兵器も敵の飛行ルートに停車した戦車といえます。

固定翼機はゲームでは後半になるまで、つまり地上軍と砲兵が対空兵器の脅威を減少させるまでは投入を控えるべきです。

もし敵の防空が貧弱ならもうそこはこちらの航空機の独壇場です。

"Strategy without tactics is the slowest route to victory. Tactics without strategy is the noise before defeat.", Sun Tzu

"A good plan violently executed now is better than a perfect plan executed next week.", George S. Patton, Jr.

戦いにおけるもっとも強力な武器こそ戦闘計画です。計画もなく、ただ部隊をばらまいて押し相撲をするだけでは単に起こった出来事に反応するだけになってしまいます。これについては紀元前にまでさかのぼる数千年前に孫子が既に言っていることを参照しましょう。計画をもって戦うものはそれをもたずに戦う相手に自分の造り上げた戦闘を強要できるのです。

戦う上では計画が必要です。例えば「左翼側面を迂回して、目標ラインまで下がる」というような単純なものでも構いません。さもなければAIに対してすら―AIだって自分の戦闘計画をもって行動します―厳しいハンディキャップを背負うことになります。

"Thus, what is of supreme importance in war is to attack the enemy's strategy.", Sun Tzu

敵の戦術を突き止め、これを失敗させることは、特に対人戦では勝利への一番の近道です。AIでも、いやしくもそう呼べるのであれば、ごく単純な「戦闘計画」をもって行動しているのです!ユニット数個を敵後方で自由に行動させられれば、もしそのような事態に備えて予備部隊を用意していなかった場合、敵の思考にかなりの悪影響を与え、相手の戦術を一部、あるいはすべて狂わせることもできるかもしれません。対人戦で相手の予想外のことを行えば、相手を「ショック状態」にすることができます。そここそがつけ込みどころです。よい待ち伏せを行うには遅延戦や防衛戦がそれを行うに好ましい1〜2ターンに自軍前線の前の「無人の土地」に配置を行うのがよいでしょう。なぜなら、対人戦では多くの相手がこの地域を「自由に通行できる土地」とみなしてフルスピードで突撃するからです。

"Passivity is fatal to us. Our goal is to make the enemy passive.", Mao Tse-Tung

特に対人戦においては、自分の戦闘計画を相手に押し付け、こちらの行動に受動的にさせなくてはなりません。別の言い方をすれば、相手の「決断のサイクル」の中に入り込まなくてはなりません。受動が能動に変わってしまうのはよくありません。そのいい例がAIです。ですが、ただ雑然と部隊を並べてこれを機動させることもしないプレイヤーはAIに対してすら受動的になってしまいます。AIはこれに乗じて、動かない相手部隊の横をすり抜け、これに砲兵の砲撃を加えるでしょう。

常に自軍の1/4~1/3を予備として後方に拘置し、これを自由に使えるようにしておきましょう。この予備はできれば機動力と打撃力に富んだ部隊が好ましいでしょう。これに適しているのは戦車、特にソヴィエト軍にあるような高速の「騎兵戦車」です。これらの予備は敵軍前線にできた間隙への突入、敵の予想外の行動への対応、反撃、敵主軍への側面攻撃あるいは防御を行っていない方向からの攻撃等に用いましょう。予備部隊を戦闘のあまりに早い段階で投入するのは避けた方がよいです。敵軍と完全に交戦状態になり、予備部隊への反撃に部隊を簡単には差し向けられなくなるまで待ちましょう。もし予備を前線に投入するなら、ほかの部隊を後方に下げて新たな予備を編成してください。対人戦の際は安い通常ライフル歩兵を購入し、敵空挺部隊や、自軍側面を迂回して後方で自由に動けるようになった敵機動部隊から後方の砲兵や対空ユニットを守るのに使うとよいです。

"The general who wins the battle makes many calculations in his temple before the battle is fought. The general who loses makes but few calculations beforehand.", Sun Tzu

なによりも、絶対に敵を見くびってはいけません。ごくごく低い可能性とはいえ、AIも時々奇策をうつときがあります。対人戦なら相手はゲームの最初の方では必死になって何事もないように装い、こちらが優勢だと思いこませてあとで有利になるようにしてくるでしょう。PBeM対戦では相手方は数戦を「だんまり」モードでプレイし、自分の戦闘スタイルは見せずにこちらの戦闘スタイルを学習してくることもある程度可能です。リーグ対戦やトーナメントの際は「対外的な仮面」をあらかじめもっておき、次の試合が始まるまでそれをかぶってほかのリーグ戦参加者に対しては「初心者」を演じましょう。このレベルで演技をしながら、勝利をするというよりは相手の戦闘スタイルを学ぶのです。このやり方はリーグ戦やトーナメント対戦が始まった時に使いましょう。え、公正じゃないって?孫子の「戦いの根本は相手をだますことにある」という言葉を思い出しましょう。私(訳者注:これは当然英語版の著者のことである。訳者のことではない)の知り合いで、主砲がともに8.8cm71口径砲であるからと自分のナースホルンに「ティガーII」という名前を付けている人がいました。こうすると相手から見えないうちに射撃を行ってなおこちらがどこにいるのか気づかれない場合、相手には間違ったIDが見えることになるのです。

"Despise the enemy strategically, but take him seriously tactically.", Mao Tse-Tung

"Pretend inferiority and encourage his arrogance.", Sun Tzu.

 

Andyより初心者の皆さんへドイツのポーランド侵略キャンペーンを最初にやるにあたってのアドバイス

ポーランド軍の歩兵分隊は19人からなっています。これはドイツ軍の歩兵分隊の構成人数の二倍です。ですから、これと接触―特に500m以下の距離で―した場合、その打撃力はかなりのものです。

ですが、大人数の歩兵ユニットの弱点はそれだけの人数―ここでは19人―が一度に制圧されてしまうということです。また、大人数の歩兵ユニットはより多い残り兵員数で部隊が崩壊してしまいます。19人歩兵分隊は迫撃砲や中機関銃の絶好の獲物なのです。

1)ポーランド軍の1個分隊はできれば同様に1個分隊で迎え撃たないでください。互角に戦うためにはポーランドの1個分隊をドイツ軍の2個分隊に換算して考える必要があります。

2)初心者のうちは、まずユニットを選んで、一つの目標に対して繰り返し射撃する、などということをしてしまうでしょう。

―ユニットを次々選んでそれぞれに1回づつ、違う目標を撃たせましょう。そうすれば目標と射撃の応酬を行える上、相手の射撃管制を向上させることもありません。同じ目標を撃ち続けていると、相手も素早くこちらに照準を合わせてくるのです。

―初心者の方はおそらく敵の殺傷を行おうとするでしょうが、ここでやるべきことは相手に抑圧を与えることです。まずは見える範囲の全敵ユニットを制圧、あるいはそれ以上の状態にしましょう。ただ一つの目標に集中砲火を浴びせるだけだと敵は一つのユニットの立て直しするだけで済みますが、こうすれば敵の立て直し能力が追い付かなくなります。

―相手ユニットが釘付け・撤退状態になってから、相手に死傷者を出させることを考えましょう。敵部隊を完全排除しようとするのはやめましょう。一番いいのはまず相手の兵員数を50%にまで減少させてしまうことです。損害を受けた分隊は射撃数が、特に軽機関銃や、その他の重火器に関して減少し、立て直しがより難しくなります。

―敵部隊を釘付け状態にし、そのうちのいくつかのユニットの兵員数を50%にしたのちに初めて進撃・突破を開始しましょう。

―「立て直し厨」になるのはやめましょう。ドイツ軍分隊にとって5程度の抑圧値は許容範囲内、ただ射撃回数が減少するだけです。立て直し能力値は本当に致命的な状態となった部隊のために取っておきましょう。例えば、損害が一人出ると、一気に抑圧値が20上がり、撤退状態に陥ります。(初心者の方は立て直し能力を本当はそれを必要としない部隊に無駄遣いしてしまいがちです。)

 

3)ドイツ軍はポーランド軍を歩兵1個分隊単独で森林中の50メートル距離の待ち伏せで迎え撃つべきではありません。そうするためには歩兵2個分隊をスタックさせるか、せめて1個分隊+対戦車擲弾班(panzerknacker)あるいは斥候班が必要になってきます。こうすれば勝負はまだ半々になり、進撃してくるポーランド軍歩兵分隊に2射を浴びせることができます。もしポーランド軍が50mにまで接近し、応射をしてきた場合、19人の分隊はその敵にかなりの死傷者を与えることになります。

ですが、撃ち合いの際、実際に守るべきことは以下のようになります。


―敵の無装甲ユニットが集まっているのを発見したら、砲兵に対して砲撃要請を行いましょう。砲兵は無装甲ユニットにとっては危険な兵器です。

―中隊直隷の中機関銃を用いて敵を制圧しましょう。(中機関銃にも爆風範囲効果があります。)その際は中機関銃班を敵のライフル銃の射程範囲内(500m)に決して入れないでください。

―常に中機関銃の援護範囲内に斥候兵を置いておきましょう。斥候は足が遅いので、彼らを移動させるために軽トラックを用意しておくのもよいでしょう。

―中機関銃の爆風効果を使いましょう。前進してくる敵軍を撃つ際は爆風範囲の中に複数の敵ユニットが入るように照準を定めましょう。敵部隊に対して中機関銃を消火ホースで水をかけるように使用しましょう。一つのユニットに集中砲火を浴びせて死傷者を出させるより、多くの部隊に抑圧を与えるような運用をすべきです。中機関銃の理想的な目標は3~4個のユニットの集まり、特にスタックしているものなのです。

―敵歩兵がある地点にくると思ったら、その地点に中隊迫撃砲の事前照準を設定しておいてください。敵歩兵が発見されるまで待たないでください。

―常にライフル歩兵中隊一つに2/3分隊の割合で中迫撃砲を配備し、自分の担当である特定の中隊の射撃戦や進撃時の火力支援にのみこれを用いるようにしてください。

―戦車があれば、いやたといブリキみたいな装甲でも機関銃が一個ついている装甲車があれば、敵に対戦車支援がない場合、これを機動させて重機関銃のように用いましょう。ポーランド戦やフランス戦では、2台の戦車からなる1個分隊を各ライフル歩兵中隊に付随させ、これを対歩兵射撃に用いるのがよいやり方です。ただし、敵の強力な戦車が出てきたときは、それらに対抗できるIII号戦車が登場するまで素直に逃げて隠れましょう。

―ドイツ軍は50mm迫撃砲数門を装備した重歩兵を使用することができます。これは敵歩兵の集団、特にスタックしているものに対して非常に有効です。

―支援兵器の射撃から生き残った部隊はライフル歩兵で一掃しましょう。ですが、代わりに私(英語版の方の著者)はこれらを撃たずに放置しておきます。そうしても、敵ターンでのこちら側の大量の臨機射撃で彼らを一掃できるのです。私は敵が敗走するほどの、少なくとも50%になるまでの損害を被ってしまえば、もう臨機射撃しか使いません。

別の言い方をすれば、「公正」に戦うな、ということです…

 

ここから北アフリカ戦線で戦ったイギリス軍のある小隊司令官からの手紙を読むことができます。そこではドイツ軍とイギリス軍の戦術が論じられています。

( 1943年8月のIntelligence Bulletin紙より )

そして

赤軍出版の「赤い星」のある記事に基づくベルリン市街戦におけるソヴィエト装甲部隊の戦術についての報告もここから見ることができます。

(1946年6月のIntelligence Bulletin紙より)


Various Military Quotations

"It is a good thing for an uneducated man to read books of quotations", Winston Churchill: My Early Life (1930) ch. 9.

"Engines of war have long since reached their limits, and I see no further hope of any improvement in the art.", Frontinus, 90 AD

"Goddam it, you'll never get the Purple Heart hiding in a foxhole! Follow me" -- Henry P. Crowe

"The principles of war, not merely one principle, can be condensed into a single word--`concentration.' But for truth this needs to be amplified as the `concentration of strength against weakness.'. . . Here we have a fundamental principle whose understanding may prevent the fundamental error (and the most common)--that of giving your opponent freedom and time to concentrate to meet your concentration.", Liddell Hart - The British Way in Warfare (1932)

"Choose the line (or course) of least expectation.

Exploit the line of least resistance.

Take a line of operations which offers alternative objectives.

Ensure that both plan and dispositions are elastic, or adaptable.

Don't lunge whilst your opponent can parry.

Don't renew an attack along the same line (or in the same form) after it has once failed.", Liddell Hart's maxims

"It is right to be taught, even by an enemy.", Ovid

"Adherence to dogmas has destroyed more armies and cost more battles than anything in war.", J. F. C. Fuller

"Every art has its rules and maxims. One must study them: theory facilitates practice. The lifetime of one man is not long enough to enable him to acquire perfect knowledge and experience. Theory helps to supplement it; it provides a youth with premature experience and makes him skilful also through the mistakes of others. In the profession of war the rules of the art are never violated without drawing punishment from the enemy, who is delighted to find us at fault.", Frederick the Great

"Man is the fundamental instrument in war; other instruments may change, but he remains relatively constant. . . . In spite of the advances in technology, the worth of the individual man is still decisive. The open order of combat accentuates his importance.", US Army Field Manual 100-5

"Man is the fundamental instrument in battle. Nothing can wisely be prescribed for an army . . . without exact knowledge of the fundamental instrument, man and his state of mind, his morale, at the instant of combat.", Ardant du Picq

“The human heart in the supreme moment of battle is the basic factor ”, Ardant du Picq

"They fail to consider as a factor in the problem, man confronted by danger. Facts are incredibly different from all theories.", Ardant du Picq

"War is not an affair of chance. A great deal of knowledge, study, and meditation is necessary to conduct it well.", Frederick the Great

"The difference between the professional and the conscript-based army is that the former half-train their officers and then give them to a highly-trained sergeant to finish off officer training. The latter, lacking in long-service sergeants, train their officers to the point where they can train the sergeants.", N°113, August 1996, p.94. British Army Review

"No state has an inherent right to survive through conscript troops and in the long run no state ever has. Roman matrons used to say to their sons: "Come back with your shield or on it." Later on, this custom declined. So did Rome.", Robert Heinlein

"The patriot volunteer, fighting for country and his rights, makes the most reliable soldier on earth.", Stonewall Jackson

"It is impossible for Westerners to understand the force of the people’s will to resist, and to continue to resist. The struggle of the people exceeds the imagination. It has astonished us too.", Pham Van Dong

"Men are seldom born brave but they acquire courage through training and discipline, a handful of men inured to war proceed to certain victory; while on the contrary numerous armies of raw and undisciplined troops are but multitudes of men dragged to the slaughter.", Vegetius (3rd c. AD)

"No plan survives contact with the enemy.", Field Marshal Helmuth von Moltke.

"[Blitzkrieg is] The art of concentrating strength at one point, forcing a breakthrough, rolling up and securing the flanks on either side, and then penetrating like lightning deep into his rear, before the enemy has time to react.", Erwin Rommel

"Tanks are easily identified, easily engaged, much-feared targets which attract all the fire on the battlefield. When all is said and done, a tank is a small steel box crammed with inflammable or explosive substances which is easily converted into a mobile crematorium for its highly skilled crew.", Brigadier Shelford Bidwell

"All action takes place, so to speak, in a kind of twilight, which like a fog or moonlight, often tends to make things seem grotesque and larger than they really are.", Carl von Clausewitz.

"Everything in war is simple, but the simplest thing is difficult. The difficulties accumulate and end by producing a kind of friction that is inconceivable unless one has experienced war.", Carl von Clausewitz.

"The difficulty of accurate recognition constitutes one of the most serious sources of friction in war... War has a way of masking the stage with scenery crudely daubed with fearsome apparitions.", Carl von Clausewitz.

"The military machine--the army and everything related to it-- is basically very simple and therefore seems easy to manage. But we should bear in mind that none of its components is of one piece: each piece is composed of individuals, every one of whom retains his potential of friction. ... A battalion is made up of individuals, the least important of whom may chance to delay things or somehow make them go wrong.", Carl von Clausewitz.

"Many intelligence reports in war are contradictory; even more are false, and most are uncertain.", Carl von Clausewitz.

"It is even better to act quickly and err than to hesitate until the time of action is past.", Carl von Clausewitz.

“The art of war consists, with a numerically inferior army, in always having larger forces than the enemy at the point which is to be attacked or defended. But this art can be learned neither from books nor from practice: it is an intuitive way of acting which properly constitutes the genius of war.”, Napoleon

"Intuition is often crucial in combat, and survivors learn not to ignore it.", Col F.F. Parry, USMC (Ret.)

"Intuitive decision-making and mastering this profession are one in the same.", Lt. General Van Riper, USMC.

"The enemy resembles us. Therefore, he needs to be approached not as an assembly of 'targets' to be destroyed one by one; but as a living, intelligent entity capable of acting and reacting.", Martin Van Creveld

"The inevitable never happens. It is the unexpected, always.", Lord Keynes

"Nine-tenths of tactics are certain and taught in books: but the irrational tenth is like the kingfisher flashing across the pond and that is the test of generals. It can only be ensured by instinct, sharpened by thought practising the stroke so often at the crisis it is as natural as a reflex.", T.E. Lawrence: The Science of Guerrilla Warfare.

"No matter how enmeshed a commander becomes in the elaboration of his own thoughts, it is sometimes necessary to take the enemy into account.", Winston Churchill

"When the enemy advances, withdraw; when he stops, harass; when he tires, strike; when he retreats, pursue.", Mao Tse-Tung

"Hit hard, hit first, hit often.", Admiral Halsey

"If your bayonet breaks, strike with the stock. If the stock gives way, hit him with your fists. If your fists are hurt, bite him with your teeth",  General Mikhail I. Dragomirov

"New weapons require new tactics. Never put new wine into old bottles.", Guderian

"Whether in attacking, counterattacking, or defensive tactics, the idea of attacking should remain central, to always keep the initiative.", Nguyen Giap

"In all honesty, we didn’t achieve our main objective. As for making an impact on the United States, it had not been our intention-- but it turned out to be a fortunate result.", (General Tran Do, on the 1968 Tet Offensive)

"A piece of paper makes you an officer, a radio makes you a commander.", General Omar Bradley

"The common soldier's blood makes the general great." - Italian Proverb

"It takes 15,000 casualties to train a major general." - Marshall Ferdinand Foch

"The terms leadership and command are often used as interchangeably, which does disservice to the understanding of each concept. Command is a functional process and, therefore, unemotional, calculating and analytical. Leadership on the other hand, is a lot like love, because it deals with personal relationships, and these must be lived to be developed. Command is not an art or personal style, but a military science and process, a synergistic and cerebral application of equipment, tactics, weapons and men to achieve a defined military aim. Leadership, on the other hand, could be expressed as visibility and contact. A platoon commander is 95% leadership and 5% commander; he should really be called a platoon leader. A company commander is still highly visible and in direct man-contact, but he also has command tasks such as organising fire support, co-operating with tanks, controlling logistics, reporting to higher headquarters, etc. Let's say he is 50% leader and 50% commander. A battalion commander has restricted opportunity for direct leadership of men, but he is certainly a visible authority. Let's say he is 20% leader and 80% commander. Above this level, leadership is less than 5%.", Major-General N.G. Wilson-Smith, PPCLI (paraphrased)

"Ubi concordia, ibi victoria" [Where is the unity, there is the victory.], Roman proverb

"Never lose contact with the enemy! An objective, at junior combat level is usually a geographic feature that tactically is advantageous to own. In attack, when captured, it is not a resting place for tired, frightened soldiers. It is a base from which to exploit the success of the assault. By continuing movement toward the enemy, he is compelled to disclose his reserve defensive position and the pattern of his defensive fire. Such knowledge is essential to higher commanders if your initial success is to exploited. If contact with the enemy is not maintained, a program of patrolling to find him must be developed and a long drawn-out and costly process that is. It was most apparent in Korea where "bug-outs" rather than "planned withdrawals" were the order of the day.", Colonel J.R. Stone, DSO and Bar, MC, CO of The Loyal Edmonton Regiment in World War II and CO of 2 PPCLI at Kapyong

"Never lead forth a soldier to a general engagement except when you see that he expects victory.", Vegetius

MESSAGE FROM THE DUKE OF WELLINGTON TO THE BRITISH FOREIGN OFFICE IN LONDON,- written from Central Spain, August 1812 "Gentlemen, Whilst marching from Portugal to a position which commands the approach to Madrid and the French forces, my officers have been diligently complying with your requests which have been sent by H.M. ship from London to Lisbon and thence by dispatch to our headquarters. We have enumerated our saddles, bridles, tents and tent poles, and all manner of sundry items for which His Majesty's Government holds me accountable. I have dispatched reports on the character, wit, and spleen of every officer. Each item and every farthing has been accounted for, with two regrettable exceptions for which I beg your indulgence. Unfortunately the sum of one shilling and ninepence remains unaccounted for in one infantry battalion's petty cash and there has been a hideous confusion as to the number of jars of raspberry jam issued to one cavalry regiment during a sandstorm in western Spain. This reprehensible carelessness may be related to the pressure of circumstance, since we are at war with France, a fact which may come as a bit of a surprise to you gentlemen in Whitehall. This brings me to my present purpose, which is to request elucidation of my instructions from His Majesty's Government so that I may better understand why I am dragging an army over these barren plains. I construe that perforce it must be one of two alternative duties, as given below. I shall pursue either one with the best of my ability, but I cannot do both: 1. To train an army of uniformed British clerks in Spain for the benefit of the accountants and copy-boys in London or perchance, 2. To see to it that the forces of Napoleon are driven out of Spain. Your most obedient servant Wellington"

"A risk is a chance you take; if it fails you can recover. A gamble is a chance taken; if it fails, recovery is impossible.", Field Marshall Erwin Rommel

"He, general or mere captain, who employs every one in the storming of a position can be sure of seeing it retaken by an organised counterattack of four men and a corporal.", Colonel Ardant du Picq

"Gentlemen, you may be sure that of the three courses open to the enemy, he will always choose the fourth.", Field Marshall Helmuth von Moltke to his staff

"Never interrupt the enemy when he is doing something wrong.", Erwin Rommel

"All right, they're on our left, they're on our right, they're in front of us, they're behind us... they can't get away this time" -- Lieutenant General Lewis B."Chesty" Puller (when surrounded by 8 enemy divisions)

"What difference does it make if you have two tanks to my one, when you spread them out and let me smash them in detail?", Erwin Rommel, to a captured British officer in Libya, November 1941

"When the situation is obscure, attack.", Guderian

"Only study of the past can give us a sense of reality, and show us how the soldier will fight in the future", Ardant du Picq 1870.

"The study of history lies at the foundation of all sound military conclusions and practice", Alfred Thayer Mahan 1914.

"Theoretical knowledge is of no use if it is not supplemented by positive practice. You must train yourself to select terrain and make dispositions; you must reflect on this subject; and then theory, reduced to practice, makes all of these operations skilful and easy.”, Frederick

"The important thing is to see the opportunity and to know how to use it.”, de Saxe

"If we come to a minefield, our infantry attacks exactly as it were not there." - Marshal Georgi Zhukov

"Tactics, the evolutions, the science of the engineer and the artillerist can be learned in treatises much like geometry, but the knowledge of the higher spheres of war is only acquired through the study of the wars and battles of the Great Captains and by experience. It has no precise, fixed rules. Everything depends on the character that nature has given to the general, on his qualities, on his faults, on the nature of the troops, on the range of weapons, on the season and on a thousand circumstances which are never the same.", Napoleon

"History is a catalogue of mistakes. It is our duty to profit by them.", Liddell Hart

"The purpose of history, is to learn how human beings react when exposed to the danger of wounds or death, and how high ranking individuals react when submitted to the onerous responsibility of conducting war or the preparations for war. The acquisition of knowledge concerning the dates or places on which certain events transpired is immaterial . ", Patton

"History is a fable commonly agreed upon.", Napoleon.

"To learn that Napoleon in 1796 and 20,000 men beat combined forces of 30,000 by something called `economy of force' or `operating on interior lines' is a mere waste of time. If you can understand how a young, unknown man inspired a half-starved, ragged, rather Bolshie crowd; how he filled their bellies, how he out-marched, out-witted, out-bluffed, and defeated men who had studied war all their lives and waged it according to the text books of the time, you will have learnt something worth knowing.", Field Marshal Earl Wavell

"For heaven's sake don't treat the so-called principles of war as holy writ, like the Ten Commandments, to be learned by heart, and as having by their repetition some magic, like the incantations of savage priests. They are merely a set of common sense maxims, like `cut your coat according to your cloth.' `a rolling stone gathers no moss,' `honesty is the best policy,' and so forth.", Field Marshal Earl Wavell

"Ut visum, quo diligentius assuefacti sumus, eo manus modo ordinata nunc est reordinanda. Senior cum essem censui nos rebus mutatis semper reordinandos. Atque mirabile visu est tantis processibus effectis secutum nihil iusti ac bene morati exercitus et cum perturbatione irrita." [We trained hard, but it seemed that every time we were beginning to form up into teams we would be reorganised. I was to learn later in life that we tend to meet any new situation by reorganising; and a wonderful method it can be for creating the illusion of progress while producing confusion, inefficiency and demoralisation.] Attr Petronius Arbiter, 210 B.C.

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