チュートリアル(Tutorial)をする このゲームはSSI社のSteel Panthers IIの異版になります。ですのでもしSSI社のSteel Panthersシリーズのどれかをやっていらっしゃったことがあればゲームプレイも見覚えのあるものだと思います。ですが、WinSPWW2はオリジナルをベースとしてこれを極端なまでに洗練・拡張させた製品です(訳者注:公式のドヤ顔が見えるようw)。SPシリーズをやりなれた方でもこのチュートリアルに書いてあることをちゃんと読むことをお勧めします。では主ゲーム画面から始めましょう。 このゲームをやる人は全員少なくとも以下のチュートリアル全文を読んでください。出来れば、特に初めてこのゲームをやる人はチュートリアルシナリオを最後までやってみてください。 序 このWinSPWW2チュートリアルはSteel Panthersシリーズのゲームシステムに初めて触れた皆様のために作られております。これをやることでどうやって移動するか、どうやって射撃するか、輸送ユニット、砲撃要請、航空機出撃要請などのゲームシステムのエッセンスを学んでいくことができます。 インストールフォルダのGame NotesサブディレクトリにあるWinSPWW2取扱説明書はやはりWinSPWW2についての詳細な情報の第一ソースです。当チュートリアル中の取説へのリンクは青字になっています。我々開発陣はこのゲームをやりこんだ人も含めたプレイヤーの皆さん全員にこのチュートリアルをプリントして手元においておくことを強く推奨しています。このチュートリアルを使う初心者の皆さんはその全部をプリントしてチュートリアルシナリオをこれに従ってやってください。 WinSPWW2は非常に複雑かつ細かい戦術級ウォーゲームですが、その基本を学ぶのは比較的簡単であり、戦争の知識、経験がない人のほとんどにも直感的です。ゲームプレイの詳細やニュアンスの全てを教えるのには時間がかかります。WinSPWW2はただ楽しめるだけのものではなく、価値のある経験でもあります。それが楽しめるということと同義であることがいつかわかっていただけることを我々は願っています。 チュートリアルシナリオに加えて、他にも初心者向けのシナリオがたくさんあります。こちらが始めるのに比較的小規模・単純なシナリオの例です。
チュートリアルを始める ゲームを起動したら、いつでもすでにシナリオ一覧になっているはずです。 メインゲーム画面
スタート画面が閉じるとデフォルトでシナリオ一覧が表示されたメインゲーム画面が表示されます。一番最初のWinSPWW2 Tutorialという名前のシナリオをクリックししてください。そうするとこのシナリオの短い説明が表示されます。Startボタンを右クリックするとプレイヤー制御画面になります。ここでは先攻側(player 1)と後攻側(player 2)のどちらを手動、どちらをコンピュータ(AI)にするかを選ぶことになりますが、このチュートリアルについてはデフォルトのまま、つまり先攻側手動、後攻側AIにしておいてください。あとでやってみたければ後攻側手動でやることもできます。とりあえず今は進む(Continue)をクリックしてください。 プレイヤー制御画面(Player Control Screen) 次の画面では自ターン開始(Start Turn)、セーブする(Save Game)、このターンを終了する(Quit Orders)、ゲームをやめる(Exit Game)の4つの選択肢があります。これらのボタンの上にカーソルをかざすと画面上のメッセージバーにその機能の短い説明が表示されます。今は自ターン開始をクリックし、ゲームを開始しましょう。 Start Turn Screen 戦術画面(Tactical Screen) さて、これで戦術画面、自軍のHQユニットがマップ画面中央に表示された状態になっているはずです。ゲーム開始時点では戦術マップの表示倍率が最大より1つ小さい状態になっていますので、何が起こっているかをよく見たい場合はちょっと縮小してみましょう。「−」のついている双眼鏡のボタンをクリックするか、PCのキーボードのマイナスキーを押してください。これを2、3回やれば戦闘マップがよく見えるようになると思います。「+」つき双眼鏡ボタン、あるいはホットキー+で再び拡大することができます。 このゲームをプレイする上で行うべきことのほとんどが行われるのがこの戦術画面です。実際にプレイが行われるマップは複数のヘクス(hex)で構成されており、1つのヘクスはおおよそ50ヤード/メートルです。ヘクスの境界の表示・非表示はゲーム内プリファレンスで変えることができます(詳しくは後ほど)。 戦術画面(ヘクス境界線オン、移動範囲オン) 戦術画面は主に5つの部分に分けられます。戦場の地形(terrain)とユニット(unit)を表示する戦闘画面、画面下のユニット情報バー、右下の戦場全体を表示するミニマップ、ユニットに「命令」を出すために使う24のボタン、画面上部の赤いメッセージ・情報バーです。またさまざまな時にメッセージはユニット情報バーにも表示されます。 戦闘マップの違った部分を見たい場合はカーソルをマップ画面一番上に持っていくと表示範囲が上に、一番右に持っていくと表示範囲が右に、下に持っていくと下に、左に持っていくと左にスクロールします。別の場所へもっと速く移動するもう一つの方法として右下のミニマップの街頭地点を左クリックする方法があります。マップの上にカーソルをかざすと画面上部の赤いメッセージバーにそのヘクスの地形などについての説明が表示されます。自軍ユニットの上にカーソルをかざすと、メッセージバーにそのユニットのIDとユニットの名前、ユニットの状態が表示されます(詳しくは後ほど)。 ではちょっと右画面のいろいろなボタンにカーソルをかざしてみましょう。
これらのボタンの上にカーソルをかざすとそのボタンの短い説明が赤いメッセージバーに表示されます。またほとんどのボタンにそれと同じ働きをするキーボードの「ホットキー」に関連した文字や別のマークが書かれています。ゲームプレイ中に適切なボタンを押すか一致するホットキーを押せば多くの機能や指令を使うことができます。実際はここにあるボタンより多くのホットキーがあります。 カーソルを赤いクエスチョンマーク(?)の上に持っていってみてください。メッセージバーには「ヘルプ画面に移動する(go to the (in game) Help Screen)」というメッセージが表示されます。クリックしてみましょう。これはゲーム内ヘルプ画面で、最初に表示される画面は「ゲームヘルプ(Game Help)」です。左の6つのボタンからは他5つのゲーム内ヘルプの項目を見ることができ、その上にカーソルをかざすと説明が表示されます。ゲーム内ヘルプではゲーム内で使用可能なホットキーの機能の詳細な説明を見ることができます。別のホットキーリストを使うときなどにまたちゃんと見ておいてください。当取扱説明書のページにあるホットキー一覧に目を通しておくと同時にこれらがゲーム中でもヘルプ画面からいつでも見られることを覚えておいてください。では、ヘルプを閉じ、戦術画面に戻りましょう。 ユニット情報バー(Unit Information Bar) ゲームプレイの間、画面下のユニット情報画面には現在アクティブなユニット(つまり、現在選択しているユニット)の情報が以下の様に表示されます:
ユニット情報画面(Unit Information Screen) ここではユニットについてのさらに詳細な情報を見ることができます。こちら側のティガー戦車を一つを選択してこれを右クリックするとユニット情報画面が表示されます。ここではそのユニットの名前、現在の態勢、上位部隊との連絡の有無(CHQ Link)(そのユニットが上位司令部と連絡が取れているかどうかを表示します。)、その抑圧値、その武装、使用可能な弾薬の量、経験値、士気、その指揮官の情報を見ることができます。使用可能な弾薬の種類にはHE(榴弾、軟目標用の弾)、AP(徹甲弾)、SABOT(硬芯徹甲弾、装弾筒付翼安定徹甲弾)、HEAT(対戦車榴弾)があります。またそのユニットの車体・砲塔双方の前面装甲値、側面装甲値、背面装甲値、上面装甲値を示す装甲図も表示されます。ユニット情報画面の更なる詳細についてはこちらからどうぞ。 続きをやる前に、それぞれのユニットを選択・右クリックしてその種類からその能力を推察してみましょう。これらユニットの種類についてはWinSPWW2のユニットの種類の項をご覧ください ティガー戦車のユニット情報画面 ターン シナリオ、キャンペーン、PBEM対人戦、シングルバトルはいくつかのターンで構成されており、1ターンは実時間での数分に該当します。こちら側は自ユニットの移動、攻撃を行い、そのあと相手も同じことを行い、これで1ターンとなります。このチュートリアルシナリオは18ターンです。それぞれのターンでこちらと対戦相手のAIは砲撃を受け、(もし適切なら)自軍部隊の立て直しを行い、輸送車両への積み込み、積み下ろしを行い、移動と敵への攻撃を行い、敵の臨機射撃を受け、砲撃要請・航空機出撃要請・偵察機出撃要請・空挺部隊降下要請を行います。 プリファレンス(Preferences) では、そろそろプリファレンスとリアリズム設定をいじってみましょう。戦術画面右下のプリファレンス(Preferences)ボタンをクリックしてください。そうするとプリファレンス画面が表示されます。おそらくこれが最初の戦闘でしょうから、全設定は「完全な初期状態」になっているはずです。リアリズムプリファレンスは全てオンになっているでしょう。プレイしやすくするためには「ヘクスのグリッド線(HEX GRID)」と「ユニット所属国旗(UNIT ID TAGS)」をオンにしておくとよいでしょう。このゲームで遊ぶ際にはこれらの数値を変化させて実験してみるとよいでしょう。これらについては プリファレンスの項で完全に説明されています。 プリファレンス画面
自軍戦力 戦術画面の左の緑色の司令部メニューボタン、あるいはそのホットキーHを押すと自軍戦力のユニットの一覧が表示された司令部画面が表示されます。ここでの戦力は
注:本取扱説明書にはいくつかの国の軍事用語や略語の優れた一覧表が含まれています。「0」のつくユニットは司令部ユニットでこちらの部隊の立て直しとフォーメーションの態勢維持に非常に重要な役割を果たします(ただし、司令部ユニットが全滅した場合、別のユニットがフォーメーションの指揮権を受け継ぎます)。ユニット一覧の左側の「H」「C」「P」は司令部がそれぞれ戦闘団司令部(Headquarter)、中隊(Company)フォーメーション司令部、小隊(Platoon)フォーメーション司令部であることを示しています。初めてこのゲームを行う皆さんはもうちょっとこの画面について学んでもらいましょう。司令部画面の項へどうぞ。 作戦計画(Your Plan) 計画なしで戦闘を開始すれば絶対に酷い目に合います。この戦闘においてはソヴィエト連邦軍もこちらに進撃してくることがわかっています。危険を冒さなくてもソヴィエト軍がまだ自分の支配下にない勝利ヘクスを獲りに来ることはわかっているわけです。ですからこちらも前進して少なくとも幾らかの中立勝利ヘクスを可能な限り早期に獲得しましょう。これをもって敵に我々への攻撃を強要するのです。こちら側に動いてくる敵を停止した状態、出来れば敵から発見されない場所から射撃を行いましょう。こうすれば敵の射撃制度は下がり、こちらからはより簡単に発見することができます。下の縮小させた戦術画面が戦闘全体の大まかなプランです。白で書かれているのが第1段階、各部隊の開始時の場所と、もっとも右側の勝利ヘクスを獲得するまでの最初の数ターンの移動を表します。黄色で書かれているのが第二段階、ソヴィエト軍の攻撃を迎え撃つ際にとるべきポジションとその攻撃が弱まってからの進撃ルートです。青は第3段階、主攻軸と2つの四号戦車小隊による助攻軸の勝利時の最終到達ラインを示しています。もし全てが計画通りいったら、ゲーム終了時に青で囲まれた地域にまで進出できているはずです。もしこれよりいい作戦計画があるならそちらでどうぞ。Good Luck! 作戦計画
第1ターン―こちらのターン では戦術画面に戻ってゲームを開始しましょう!我が軍のユニットはマップの上から下までに展開しており、Kommandeur(A0)ユニット(コマンデーア:司令部ユニット)が画面中央にいるはずです。司令部ユニットが戦術画面を開いた際に最初に選択されているユニットとなります。次のユニットへ(Next Unit、ホットキーN)、前のユニットへ(Previous Unit、ホットキーP)のボタン・ホットキーを使ってユニットの選択を順々に切り替えることができます。また、次のフォーメーション司令部へ(Find the next Formation HQ、ホットキーG)ボタン・ホットキーを使ってフォーメーションを順々に切り替えることもできます。司令部画面とユニット一覧画面からどれかのユニットをクリックすると戦術画面にそのユニットが選択された状態で戻ります。 ユニットを移動させる:ユニットを選択したときの画面のモードは二つあります。「移動範囲を表示する(view move radius)」と「LOS(視線)が直接通る範囲を表示する(view LOS)」です。現在選択しているユニットのいるヘクスは赤縁になっています。ユニットを選択したとき最初に明るいヘクスでそのユニットが現在使用可能な移動力(MP)でどこまで移動できるかが表示されます。司令部ユニットがどの方向にも3ヘクスだけ進める事に注意しておきましょう。これが「移動範囲」です。司令部ユニットを3ヘクス前進させるためには単に司令部ユニットの3ヘクス右のヘクスを左クリックしてください。では、今度は司令部ユニットのちょっと上の高地のヘクスをどこでもいいからちょっと右クリックしてみましょう。ここで明るくなったヘクスは司令部ユニットから直接見える範囲を表します。では今度は司令部ユニットの10ヘクス左をクリックしてみましょう。これがこのユニットのこの方向で発見した敵の見える範囲になります。
司令部ユニットを徒歩で前進させたら、一緒にいたSdk251/10が後ろに取り残されているはずです。Sdk251/10を司令部ユニットと同じヘクスに移動させるためには、Sdk251/10を左クリックで選択し、シフトキーを押しながら司令部ユニットのいるヘクスを左クリックしてください。Sdk251/10は移動して再び司令部ユニットと合流するはずです。このようにシフトキーを押しながらだとユニットをほかのユニットと同じヘクスに移動させることができます。これは敵や撃破されたユニットがいるヘクスに移動するときにも使う必要があります。 では司令部ユニットの南西にいる戦車B小隊に移りましょう。各ユニットを選択してなるだけ右に移動させてください。土っぽい地形を高視界下で移動した場合その跡に土埃が発生します。また、戦車が移動すると残りMPと残り射撃数が減少します。 さて次はマップ北端近くにいる戦車C小隊と機械化斥候小隊に移りましょう。PzAufklaerer(装甲偵察)ユニットはSdKfz 250/1ハーフトラックが同じヘクスにいるものの、まだ積みこみはなされていない状態です。これをハーフトラックに積み込むためには、まず装甲偵察ユニットを選択し、ホットキーLか積み込み(Load)ボタンを押し、同じヘクスにいるハーフトラックを選択してください。(注:1つのヘクスに複数個のユニットがいる際は、正しいユニットを選択するのが難しくなる場合があります。カーソルを動かして、画面左上の赤い情報バーに注意を払いましょう。)さて、これで装甲偵察ユニットをハーフトラックに積み込めました。ここでそのハーフトラックを選ぶとそのユニット情報画面で積み込んでいるユニットを見ることができます。このユニット積み込み作業を繰り返して全ての装甲偵察ユニットをハーフトラックに積み込んでください。 ここで積み込みの終わったハーフトラックを1台選んでください。その移動範囲は小規模河川(stream)の向こう側に伸びているはずです。小規模河川のあるヘクスにカーソルをかざしてみましょう。そうすればある1か所のヘクスに渡河ポイント(ford)があることに気付くはずです。渡河ポイントは迅速な渡河を可能にし(つまりMP消費が通常の小規模河川より)、車両ユニットがスタックして動けなくなる可能性を減らすことができます―が、まだその可能性はあります。なるだけゆっくりとした速度で渡河を行うことで、動けなくなる確率をさらに減らすことができます。これを達成するためにこのターン中に渡河ポイントの左隣のヘクスに車両を移動させてください(ユニットをスタックさせる際は前述の様にシフトキーを使ってください)。これで次のターンには小規模河川を渡河ポイントで渡ることができます。 さて、いよいよ装甲擲弾兵(PanzerGrenadier)とティガー小隊の番です。道路上にいるユニットを最大限まで移動させたいところですが、まずその前に装甲擲弾兵を全てSdkfz251/1ハーフトラックに積み込む必要があります(そしてここで司令部ユニットをSdkfz251/10に積み込んでもいいでしょう)。Fフォーメーションの装甲偵察部隊でやったように積み込みを繰り返してください。さて、これで各ハーフトラックを道路に沿って可能な限り前進させてください。最後に装甲擲弾兵の後ろからティガー小隊を道路に沿って動かしてください。 もしミスをしたりユニットを間違って動かしてしまった場合は これでターン1で動かしたいユニットを全て動かし終えました。他のどのユニットを動かしても実際のところ得られる利益はありません。ですがこのターンを終える前に偵察機の出撃を要請して敵の部隊配置をいくらかでも探っておきましょう。(訳者注:アップデートによって遭遇戦の1ターン目では砲撃画面が使用不能になりました。おそらく次のアップデートでチュートリアルは改訂される…はずです。そうじゃなかったらたぶんフォーラムに文句言いにゆく羽目になりますw)ID「0」のフォーメーション司令部ユニットで無線をもっていれば(ただし盤内砲兵ユニットのフォーメーション司令部は除きます)砲撃要請は可能ですが、ここでは全ての砲撃要請にKubelwagon VB(キューベルワーゲン砲兵観測班)を用いましょう。なぜならこうすれば全ての砲兵について遅延時間が短くなり、弾着修正をより早く行えるからです。それでは、キューベルワーゲン砲兵観測班を左クリックして、砲撃要請(Bombardment)ボタンをクリックするか、ホットキーBを押しましょう。砲撃要請画面が開きます。ここでは以下の機能をその3つの画面を切り替えて使うことができます。
初期状態での砲撃要請画面 さて砲撃要請を始める前にいっておくと、砲撃画面については説明するより実際に使ってみる方が楽です。説明すれば長くてこんがらがったものになってしまいますが、一回でもやってみたことがあるならこの優れたインターフェースを使うのは楽勝になり、ほとんどの場合で毎ターン砲撃要請画面を見るようになるはずです。 砲撃要請画面を最初に開いたときにはデフォルトで砲撃要請(BOMBARD)画面になっています。ここではどのユニットが砲撃要請可能かが表示されます。ここでは12cm GrW(12cm迫撃砲)3つ、15cm Batterie(15cm砲兵中隊)3つ、シュトゥーカ4機のはずです。まずなにより最初に右下のSPOTTERSと書いてある切り替え(Switch to)ボタンを押してください。これで画面は偵察機出撃要請(SPOTTERS)画面に切り替わります。ここではFiesler Storch(フィーゼラー156シュトルヒ)があるはずです。最後にもう一度先ほどの右下のボタンを押すと空挺部隊降下要請(AIRBORNE)画面に切り替わります。ここでは空挺降下を要請できるユニットはないはずです。 今の段階では敵がまだどこにいるかわからない以上、砲撃を要請するわけにもいきません。先ほどのボタンを二回クリックして偵察機出撃要請画面に戻り航空偵察を要請しましょう。 左側のマップは戦術画面の同じように拡大・縮小、表示範囲の移動ができます。マップを縮小して全体を見てみるとわかると思いますが中に数字が書いてある黄橙の輪があるヘクスがいくつかあるはずです(上図参照)。これは事前登録照準と呼ばれるもので、シナリオ作成者によって設定されたものです。これがあるヘクスに砲撃や偵察、空挺降下を要請すると遅延時間が圧倒的に短くなります。
右側の一番目のユニットをみてください。フィーゼラー156シュトルヒがあるはずです。その右側に4つボタンがあるはずです。目みたいに見える(訳者注:うーん、全員にそう見えるかにはちょっと不安感が…一番左側のボタンです。)ボタンはユニット情報ボタンで、これを押すとそのユニットのユニット情報画面が表示されます。ここでユニットの現在の状況を確認してください。二番目のボタンは偵察要請ボタンです。これで目標のヘクス(現在左のマップで選択しているヘクスです)への偵察飛行を要請します。斜め線の入った赤い丸は取り消しボタンです。これをクリックするとそのユニットへの出撃要請を取り消します。青い「+」みたいなマークのボタンは弾着修正ボタンです。これで選択したユニットの偵察飛行目標を設定した場所から移動させることができます。 偵察飛行を要請するためには左側のマップの表示範囲を上図の橋が見えるまで移動させ、その上にある事前登録照準をクリックしてください。そうしたらフィーゼラー156シュトルヒの隣にある偵察要請ボタンをクリックしてください。ユニットの右側のボタンのさらに右側には数字が表示されているはずです。これは遅延時間のターン数です。おそらく今は数字が1.0になっているはずです。これはこの航空偵察が次のターンの最初に行われることを意味します。もし最初からやり直したい場合は取り消しボタンを押してください。 さて、偵察機を目標に到達する前に撃ち落されたくないなら、航空機の侵入方向をチェックしておきましょう。敵戦線を越えるような飛行ルートは避けたいところです。右画面下に「航空機の侵入方向と退出方向(Air entry and Exit)」と書いてあるボタンがあるはずです。これをクリックするとボタンの文字が「表示しない(hidden)」から「表示する(Displayed)」にかわり、右下のミニマップに矢印がいくつか表示されるはずです。これらの矢印は航空機の侵入・退出方向を表したものです。これらのボタンをクリックして上図の様に航空機が左から侵入して右へ退出するようにしてください。 航空偵察の要請が終わったら画面下の閉じる(Exit)ボタン
セーブをする さて、そろそろゲームをセーブしましょう。ゲームをセーブするにはセーブ(SAVE)ボタン 最後に戦術画面に戻ったら、青い矢印のボタン 第2ターン こちらの砲撃/偵察飛行フェイズはこちら側第2ターンの最初にあります。全てが計画通りいっているならここで偵察機が偵察飛行を行うはずです。偵察機は指定された偵察目標向かって飛んでゆき、その地点の周囲を数回旋回します。ただこの場合はソヴィエト軍に対空火器があるので偵察機は撃ち落されるはずです。ですが、これで貴重な情報が得られました。ミニマップにはソヴィエト軍のユニットが赤く表示されています。主マップで拡大して見てみましょう。 発見できたソヴィエト軍ユニットの一部 第1ターンに始めた移動を続行しましょう。今度は注意深くやらなくてはなりません。敵の戦車や自走砲をいくつか発見できているはずです。フォーメーションEは特に注意して急いで移動しないようにしなければなりません。各ターンの最後で積み込みボタン・あるいはそのホットキー「L」を押し、各ユニットを積み下ろしておきましょう。積み込んだままにしておくのは非常に危険です。こちらが自軍の前進中のフォーメーションが第2ターンにとりうる状態です。
この時点で画面上に攻撃可能な目標があるかもしれません。たとえそうだとしても、次のターンまで射撃は待った方がいいでしょう。自軍のユニットは全て移動中であるためあらゆる射撃が移動中の車両に課される厳しい命中率へのペナルティを受けます。ですから次のターンまで待ちましょう。 代わりにといっては何ですが、砲兵観測班ユニットをクリックしてから砲撃要請画面を開きましょう。前言ったように砲撃要請ボタンをクリックするか、ホットキーBを押してください。 右画面一番上のユニット、12cm Grw Grp(12cm迫撃砲班)をみてください。ユニットの左には5つボタンがあります。目みたいに見えるボタンはユニット情報ボタンで、これを押すとそのユニットのユニット情報画面が表示され、ここから例えば残りの弾薬量などを見ることができます。二番目のボタンは砲撃要請ボタンです。これを押して目標のヘクスに榴弾による砲撃・航空爆撃要請を行います。榴弾ボタンの右にあるのは煙幕要請ボタンです。航空機以外のほとんどの砲兵ユニットは間接射撃で煙幕を張ることができます。斜め線の入った赤い丸は取り消しボタンです。これをクリックするとそのユニットへの砲撃・爆撃要請を取り消します。青い「+」みたいなマークのボタンは弾着修正ボタンです。ここから選択したユニットの要請目標位置を修正することができます。 先ほど偵察機の偵察目標を設定したのと同様にまず目標となるヘクスを選択し―事前登録照準のあるヘクスが好ましいです―そのヘクスを砲撃・爆撃したい砲兵・航空機ユニットの砲撃要請ボタンをクリックしてください。例えば座標68/29にある第9事前登録照準ヘクスを選んで、このユニットに対して全ての砲兵ユニットと航空機ユニットに砲撃要請を行ってみましょう。この事前登録照準ヘクスは発見した敵ユニット群のほぼ中央にあるので、これは悪くない戦略でしょう。要請を行ったユニットの遅延時間は1.0のはずです。これは砲撃が次のターン―第3ターン―の最初に行われることを意味します。 もし要請目標を元のヘクスからずらしたい時は弾着修正ボタンを押しましょう。そうするとマップ上に半径2ヘクスの赤色の円が表示されたはずです。この円の中をクリックしてそこに目標を最小限―通常1ターン以内―の遅延時間ででずらすことができます。 ヒント:常に他のボタンよりも何よりも先にユニット名をクリックするようにしておきましょう。そうしなかった場合間違ったユニットを変化させてしまうかもしれません。 今このシナリオには関係ありませんが、シングルバトルやジェネレイテッドキャンペーン、ロングキャンペーンでは部隊配置の際に事前砲撃要請を行うことができます。 さて、これで終わりです。自ターン終了ボタンをクリックしてください。 ソヴィエト側のターンの間、ソヴィエトはおそらくこちら側の見えているユニットのどれかに射撃を行ってくるかもしれず、あるいはこちら側のユニットが見えているソヴィエトのユニットのどれかに臨機射撃(Opportunity FireあるいはOP fire)を行うかもしれません。臨機射撃はこちら側のユニットの視線が通っているところで敵ユニットが移動するあるいは射撃を行った時に発動されます。臨機射撃はそのユニットの抑圧に影響を受けますが、さらに、射撃数が残っているか、適切な種の弾薬をもっているか、あるいはほかの要素によって常に発動されるわけではありません。ソヴィエトのターン終了時に死傷者(casualty)が出ていないことを祈りましょう。 第3ターン さて、いよいよ我が軍が本当に戦闘を味わう時が来ました。南ではいくつかの歩兵ユニットが高地上にいるこちら側の戦車から見えているはずです。C小隊の戦車を一台選択してください。画面下のユニット情報バー左下を見て視認敵数(ENEMY SEEN)が0以外かどうかを確認してください。視認敵数が少なくとも1以上になっている戦車をこの小隊の中から見つけてください。そうしたら攻撃目標を定める(Targeting)ボタンをクリックするかホットキーTを押してください。一番近くの敵ユニットと自分が選択している戦車を結ぶ赤い直線が表示されたはずです。(以下の例はハーフトラックで装甲車に目標を定めた場合です。)
では「射撃」ボタンをクリックするか、ホットキーFを押してください。選択した戦車ユニットが目標ユニットにその兵装のいくつか、あるいは全部で射撃したはずです。全射撃数(あるいは弾薬)が尽きるまで射撃を続けることが可能です。 攻撃目標を定めた時のホットキーWの使用 ホットキーWで特定の兵装のみで敵ユニットに射撃することができます。敵を発見したが主砲の榴弾(あるいは対戦車榴弾)を無駄にしたくはないので機関銃だけを使いたい、という場合があると思います。ホットキーWを使うと自分の兵装の中から一つだけを選んで射撃する(ただしその兵装の射程距離によってはできないこともある)ことができます。 この機能を正確に使うためには以下の手順を踏んでください。 そのユニットに初めて射撃を行う場合はまず攻撃目標を定めるボタンをクリックするかホットキーTを押し、射撃したいユニットを攻撃目標に定めたらもう一度ホットキーTを押してください。ホットキーTを二回押すと目標がロックされます。そうしたらホットキーWを押すと以下のようなサブメニューが表示されるはずです。 さて、crew(乗員)ユニットに対してCMG(同軸機銃)のみで射撃を行いたい場合、キーボードの「2」のキーを押せば7.92mm MG34 CMGのみが射撃を行います。 そのユニットに対して既に射撃を行っていた場合は、攻撃目標はすでにロックされているためホットキーTを二回押す必要はありません。ですからただホットキーWを押してしまえばサブメニューから射撃したい兵装を選ぶことができます。 ホットキーWでは兵装のうちから一つだけを選択して射撃することができましたが、主兵装は使わず残りの全機銃で射撃をしたい場合はどうするか。この場合は自分のユニットを右クリックしてユニット情報画面を表示し、主砲をクリックし(使用禁止になっているときは青文字になっています)、ゲームを続行する(CONTINUE)を押した後、乗員を攻撃目標に定めて射撃ボタンを押すと主兵装以外の射程が届く全兵装で乗員に射撃が行われます。これを行った際にはそのあとで主兵装を元に戻しておいてください。さもないと次の敵のターンで戦車が移動した場合に主砲での臨機射撃ができなくなってしまいます。
戦車C小隊で撃てなくなるまで目標の選択・射撃を繰り返してください。北部では斥候部隊を高地の方に動かして援護を行い、中央では脆弱な歩兵部隊を移動させずにティガー戦車を可能な限り前進させましょう。 自ターン終了ボタンをクリックしてターンを終了してください。ソヴィエト軍のターンの移動フェイズ中、おそらくこちらの戦車は移動する敵分隊数個、もしかすると戦車も射撃することになるはずです。敵砲火がどこから飛んでくるかに注意を払ってください。まだ発見できていない敵ユニットはこちらの砲兵の潜在的な標的です。ソヴィエト軍のターンの最後にこちらの砲兵と航空機の攻撃が交差点の東の地域に対して行われるはずです。事前に発見していた敵ユニット以外については敵に与えた損害は正確にはわからないはずです。ですがこの砲撃によって弾孔がいくつか形成されるはずです。 第4~7ターン 最初に敵ユニットがいくつか見えるようになってきたはずです。表示範囲を交差点の東の地域に移しましょう。敵分隊の上にカーソルをかざすと画面右上のメッセージバーにその態勢が表示されます。今の場合、このユニットの態勢は臨戦態勢(Ready)であり、7mph(時速11.2km)で移動しています。これはこのユニットが前のターンで移動していたことを示しています(移動しているとこちらの射撃に対して脆弱になります)。臨戦態勢ではまだ臨機射撃による反撃が可能です。釘付け状態(Pinned)になっているユニットは移動できなくなり反撃の可能性も低くなります。退却状態(Retreating)では後退を開始し、潰走状態(Routed)ではもてる全力での後退を行います。 このユニットの上にカーソルをかざして右クリックするとその敵ユニットの詳細が表示されます。もしこのユニットの種類についてまだあまりよく知らない場合はこの詳細をチェックするのがいいでしょう。ここではそのユニットの武装、構成人数等を見ることができます。もしそのユニットが戦車や他の車両だった場合はその装甲値も表示されます。 ここでさらにホットキーIを押すとそのユニットのエンサイクロペディア画面が表示され、そのユニットの更なる情報を見ることができます。 では先ほどのようにこちらのフォーメーションのそれぞれを確認しておきましょう。戦車C小隊は南の高地の防御を続け、発見した敵分隊・戦車を片っ端から撃っていきましょう。ティガー戦車小隊と装甲擲弾兵は道路沿いにゆっくりと前進しつつ、現れた敵を撃っていきましょう。ティガー戦車はあらゆる敵の攻撃に対してほとんど無敵です。北部では戦車B中隊に勝利ヘクスを占領させ、高地の上でこれを待機させてください。 次の数ターンの間、ソヴィエト軍の戦車や装甲車、突撃砲、歩兵が全ての勝利ヘクス目指して攻撃を仕掛けてきます。戦車の大幅な移動は避けるようにしましょう。もしよりよい射撃ポイントに移動する必要が生じたときは一度に1ヘクスづつ動くようにしましょう。こちら側の戦車をもって発見できたあらゆる敵ユニットに対して射撃を行ってください。動いている戦車や装甲車、歩兵部隊を優先してください。 こちらのユニットが敵射撃を受けると抑圧値が上がる可能性が高いです。抑圧値は画面下のユニット情報バーに表示されています。抑圧の効果を見るためにはまず敵ユニットに射撃を行う前に抑圧値をチェックし、射撃を行ってもし敵の臨機射撃による反撃を被れば、通常抑圧値は上昇するはずです。抑圧値は低ければ低いほどいいので、もしそのユニットの抑圧値が上がっているなら立て直し(Rally)ボタンをクリックしましょう。抑圧が下がると射撃の命中率が上がります。 この戦闘においてソヴィエト軍には数種類のAFV(装甲戦闘車両)が登場します。その中で最も強力なものの一つがSU-152です。大口径砲(ただし精度は低い)と随伴するSU-76i突撃砲、BA-64装甲車、T-70戦車よりも強力な装甲をもちます。可能な限りこの怪物はティガー戦車で迎え撃ってください。 さらにもう一つヒントを出しましょう。歩兵―特に斥候―は戦車よりも敵を発見する能力が高いです。戦車で敵歩兵分隊を撃つと、敵歩兵分隊は「伏せて」視界から消えます。そのあとで近くの歩兵ユニットを選択すると(これでこのユニットは「敵を発見する」ユニットになります)その敵ユニットが再び見えるようになるはずです。 各ターンの終わり、「自ターン終了」のボタンをクリックする前に自分の砲兵部隊の状態をチェックするようにしましょう。砲兵が友軍誤爆をしないように確認し、必要なら再調整をおこなわなければなりません。砲兵による弾幕は目標からずれることがあるので砲兵の目標を自軍ユニットのあまりに近くに設定するのはやめた方がいいでしょう。 第8ターン~ よほどの不運がない限り、目の前には大量の敵戦車の残骸が炎上しており、こちらの損害はゼロか、あっても少ないはずです。もし第7ターンのソヴィエト軍の手番であまり動きがみられなかった場合、その時こそが前進を開始すべきタイミングとなります。北方と南方の戦力は東へと前進し、川岸でこちら側の翼部を停止させてください。ティガーと装甲擲弾兵は道路に沿って前進して橋を渡り、残りの勝利ヘクスを奪取してください。 ソヴィエト側の道路を見てみると新たな増援が出現しているはずです。これらはT-34で、こちら側のすべての戦車にとって真に脅威となる存在であり、ティガーにとってすら近距離では脅威になります。ですから、こちら側の全ユニットを前進、ただしティガーを先頭に立て、T-34を可能な限り遠距離から撃破してください。おそらく単独でいる敵分隊や戦車に遭遇することになると思います。これらに対するには一度に圧倒的な火力をもって集中攻撃をかけ、次に進む前にこれを撃破、あるいは潰走させてください。 おそらく敵地上戦力に加え、砲兵と航空攻撃によってこちらも死傷者、戦車の損害が出るはずです。さあ、戦争にようこそ!損害にとらわれることなく前進を続けてください。今や数においては敵と同等、そしてティガーがSU-152やT-34戦車に対してですら明らかな火力優勢を提供してくれるはずです。 各ターン前進を続けるにあたって、おそらくこちらの戦車は川の対岸に設置された敵の対戦車砲(ATG)の砲火にさらされるはずです。これらは口径が小さく、これらの砲にとっては比較的遠距離での射撃を行うことになりますが、これによってこちらの四号戦車に撃破や行動不能がでる可能性があります。移動を続けつつ対戦車砲を発見しこれを射撃、あるいは一時的に射程外に退避する、煙幕で遮蔽をして前進する、砲兵で敵対戦車砲がいると思われる地域に砲撃を行う、などの手があります。
戦闘結果画面 最後のターンが終わる(もし勝利ヘクスをすでに確保して敵司令部ユニットを壊滅させ、そして敵ユニットの50%以上を壊滅あるいは潰走状態にした場合はそれ以前にゲームが終了する可能性があります)と戦闘結果画面(下図)が表示されます。勝利基準はゲーム終了時に確保している勝利ヘクスの数、そして損害を受けた敵味方のユニット数に基づきます。8:1以上の差で「決定的(Decisive)」勝利、8:1~2:1の間で「小(Marginal)」勝利、そして2:1~1:2の間では引き分け(draw)になります。ここでは点数が2770対3592なので引き分けとなります。ですが、これは人工的な線引きです。多くのシナリオでは単にゲーム終了時にAIより多くのポイントを獲得できているかどうかで勝利と敗北が決まります…「あなたは勝ちました。」 画面下のボタンからはゲーム終了時の情勢を見ることができます。ここが最初にして唯一敵のユニットの全容を見ることができる場です。 戦闘結果画面 この場合、「引き分け(Draw)」という結果が戦闘結果を示すメッセージ画面に表示されました。注:これらのメッセージは他のゲームモードでも共通ですが、ユーザーキャンペーンにおいては独自のものに改変されていることがあります。
おわりに この「単純な」シナリオから皆さんが学んだ教訓は諸兵科連合と筋の通った戦術の重要性であることと思います。戦車だけ、あるいは歩兵だけを相手にぶつけるようでは通常悲惨な結果を見ることになるでしょう。砲兵と航空機の力だけでは地上のある地点を占拠することはできません。敵を倒すためには装甲・歩兵・砲兵・航空機の4つを賢く組み合わせなくてはなりません。そして次の段階となるべきこの取扱説明書全体の中には戦術についての優れたヒント、そして各国の軍についての説明もあります。 ここクリックすると戦術についての更なるヒントが得られます。 良き探求を! |